日本とつながる中華曲
日本の歌謡曲がカバーされた楽曲、日本でヒットした中華曲、 日本とゆかりのある歌手たち。二つの音楽文化の美しい架け橋を紹介します。
日本の曲のカバー・翻唱
日本の歌謡曲やJ-POPが中華圏でカバーされた楽曲。原曲との聴き比べも楽しめます。
不裝飾的眼淚
バッ・ゾン・シッ・ディ・ンガーン・ロイ
1985年リリース。日本の楽曲の広東語カバー。飾らない涙をテーマにした楽曲で、梅豔芳の演技力のある歌唱が光る。彼女のバラード歌手としての実力を示した初期の代表作。
似水流年
チー・ソイ・ラウ・ニン
1984年リリース。喜多郎のシンセサイザー音楽の影響を受けた楽曲で、同名の映画主題歌。「水のように流れゆく年月」をテーマに、梅豔芳が人生の無常と美しさを歌い上げた。日本の音楽家・喜多郎のサウンドが香港映画音楽に与えた影響を示す重要な作品。
孤身走我路
グー・サン・ジャウ・ンゴー・ロウ
1985年リリース。山口百恵「This Is My Trial」の広東語カバー。山口百恵が引退コンサートで歌った楽曲を、梅艷芳が「我が道をひとり歩く」という強い意志を込めてカバー。梅艷芳自身のキャリアを象徴するかのような力強いナンバー。
曼珠沙華
マン・ジュ・サー・ワー
1985年リリース。山口百恵「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」の広東語カバー。彼岸花を意味するタイトルの通り、情熱的でどこか妖艶な雰囲気の楽曲。梅艷芳が敬愛する山口百恵へのオマージュとして歌い上げた力作で、両者のカリスマ性が共鳴する名カバー。
夢伴
モン・ブン
1986年リリース。近藤真彦の「ハイティーン・ブギ」の広東語カバー。梅豔芳のアイドル路線を象徴するポップチューンで、日本のアイドルソングを香港の女性歌手がダイナミックにカバーした珍しい例。梅豔芳の多才さを示す楽曲。
愛將
1986年リリース。近藤真彦「大将」の広東語カバー。「愛の大将」というタイトルで、マッチの勢いのある楽曲を梅艷芳がパワフルかつ華やかにカバーした。
欲望野獸街
1986年リリース。田原俊彦「ジャングルJungle」の広東語カバー。「欲望の野獣通り」という挑発的なタイトルで、田原俊彦のダンスナンバーを梅艷芳が妖艶にアレンジした。
無人願愛我
1986年リリース。中森明菜の楽曲の広東語カバー。「誰も私を愛そうとしない」という孤独感を歌ったバラードで、同時代のアジアを代表する二大歌姫の競演とも言える一曲。
冰山大火
1987年リリース。山口百恵の楽曲の広東語カバー。「氷山の大火」という矛盾した比喩で冷たさと情熱の共存を表現。梅艷芳が敬愛する山口百恵の楽曲を自身のスタイルで力強く歌い上げた。
發電1000W
1987年リリース。堀内孝雄の楽曲の広東語カバー。「1000ワットの発電」というユニークなタイトルで、梅艷芳のステージ上のエネルギーを象徴するかのようなアップテンポナンバー。
夕陽之歌
ジッ・ヨン・ジー・ゴー
1989年リリース。近藤真彦の「夕焼けの歌」の広東語カバー。陳慧嫻の「千千闕歌」と同じ原曲だが、梅豔芳版は映画「英雄本色III」の主題歌として採用された。哀愁漂うメロディーと梅豔芳の深みのある歌声が、夕暮れの切なさを見事に表現。同じ原曲の2つのカバーが香港楽壇で同時に大ヒットした伝説的エピソード。